■フタバの歴史・第12話

■フタバの歴史・第12話(妻は教え子なのですよ。)

 12話は、妻の登場です。妻は看護師をしています。
妻が高校3年生の時に、僕が数学を教えました。
看護学校は数学のテストがあるんですよね。そのために塾に通ってきたわけで、かなり厳しく指導しました。

 『こんなの解けんのかぁ!馬鹿、ボケ~~~~駄目だぁぁぁぁぁぁめ、ぼけ~~~~!!』と、こてんぱんに言ってました。後日妻の言うには『悔しくて家で枕を投げて泣いた。』というくらいですね。

 面白い奴で、県立に落ちて国立に受かりました。
あれが看護学校の1年生の時から付き合いが始まり、卒業した年の5月に結婚しました。当時21歳と29歳ですから少し年の離れた夫婦でした。

 義母さんの、『塾に行かせたら、嫁に取られてしまった。』は名言でした。しかし妻も苦労したと思います。なんとぃっても21歳で家の中の事を全部こなすのは大変だったと思うな…料理もできずに『野菜炒め』が5日ほど続いて僕は怒った。『俺は野菜炒めなんか嫌いだ!二度とだすな!!』以来、僕には野菜炒めはでてこない…

 子供ができて『男を産めよ、男を。』とずっと言っていたら幹夫、直樹が産まれた。直系若衆を産んだ訳だから、我が家では妻が一番えらい。昭和63年に塾を買ったときに妻は台所の天井まで雑巾をかけようとした。30センチ四方だけ白くなっている。いい記念だな…

 前に『私が病気で死んだりしたらどうする?』と聞かれた。『そうだな。お墓守ってやるよ。それに俺は誰とも再婚なんてしないよ。結婚は一度きりと決めているから。』と言ったら嬉しそうだったな…13話は幹夫の登場です…



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